ハングルの詩のある風景: 素月と凧揚げ 第10回
詩子アナ:漢字表記も入っているんですね。4行詩の中に4つの漢字熟語があるというのは、素月の詩としては少し多いような気がしますが。これも連想と関連がありますか。
歌樽先生:すべてが関連があります。ずいぶん遠回りをしましたが、これで準備ができたようです。まず、第1段階として、「네 길거리:四辻、十字路」との関連を考えてみましょう。
詩子アナ:第1段階ということは、何段階かあるんですね。
歌樽先生:そうですね。第一段階と言ってもいいし、線・面・立体という視点からすると、まずは線から考えようということなんですが、この辺りが難しいところなんです。
詩子アナ:分かりました。覚悟します。
歌樽先生:では、線をポイントにして考えてみましょう。
第14問:「네 길거리」と関連のあるものを探してみましょう。
詩子アナ:「네 길거리:四辻、十字路」との関連ということで、線がクロスしているところに着目して、漢字の字画に「十」またはそれに似たものを探してみます。
では、詩をもう一度見てみます。
| 지연(紙鳶) | 漢字 |
|---|---|
| 午后의 네 길거리 해가 들었다. | 午后(오후) |
| 市井의 첫겨울의 寂寞함이여, | 市井(시정) 寂寞(적막) |
| 우둑히 문어귀에 혼자 섰으면, | |
| 흰 눈의 잎사귀, 紙鳶이 뜬다. | 紙鳶(지연) |
第14問:「午后」の「午」、「市井」の「市」は縦横がクロスして、「十」の形になっています。「寂」や「紙」には「十」があるといえばあるし、無理だと言われれば無理のような気もします。少し不安なところもあるのですが。
歌樽先生:なかなか鋭いところを探し出しましたね。確かに、「紙」の右側の「氏」の三画目と四画目は四辻のように見えますね。「鳶」の「弋(しきがまえ):ヨク」も見方によっては四辻と言えますね。
詩子アナ:先生にもそう見えますか。良かった!
歌樽先生:実は、紙には異体字があるのです。
詩子アナ:異体字というのは、同じ意味の別の漢字ですか。
歌樽先生:そうです。「紙」は「帋」で「氏+巾」の形です。漢字だけでなく仮名の場合も標準字体以外のものを指します。
詩子アナ:「帋」の文字に「巾」が入っていますね。「寂」にも異体字があるのですか。
歌樽先生:探せばいろいろと出てきますよ。ウ冠の下の「叔」の字には右のような異体字が使われています。
詩子アナ:では「紙」にも「寂」にも「十」が使われている訳ですね。これで「四辻」になりますね。あの、「凧」という文字にも四辻がありますね。
歌樽先生:「凧」は国字ですね。実は「辻」も国字で、日本で作られた漢字ですね。見方にもよりますが、漢字ですから、縦棒と横棒が交わっていれば「十」の字になるものが多いのは事実ですね。
詩子アナ:はあ、なるほど、そういうことですか。「네 길거리:四辻」が「凧」の縦横の竹ひごに現れていますね。縦横とたすき掛けのダブル四辻ですね。それに、ハングルは縦線、横線、丸で作られていますが、線がぶつかっている形はあっても、縦線と横線が交差する文字の形はありませんね。
歌樽先生:では、次に進みましょう。
詩子アナ:線の後は面ですね。
























