紙上中継「ハングルの詩のある風景」素月と無主空山 第10回

詩子アナ:時代はいつ頃の話ですか。

歌樽先生:万里城の築城ですから、それはそれは古い話のはずですが、完成後の保守や修繕を考えれば、時代を確定させることは難しいですね。

詩子アナ:ますます微妙になってきましたね。これはもともと中国の話ですか。

歌樽先生:元は中国の話のようですが、この話に尾ひれがついてくると、もうどうにも止まらなくなってしまって、自国に合った話にどんどん置き換えられてしまって、より身近な隣村かお隣ぐらいの感じで語られるようになったようですよ。

詩子アナ:では「万里城」が万里の長城ではないかもしれないのですか。

歌樽先生:いえいえ、これはやはり万里の長城でないとだめでしょう。妻が文章を書けるというのは相当な家柄だったということでしょうし、こういう家柄の場合、妻が一人でいるということも考えにくいのですが、そういうことはすべて端折って、朝鮮王朝時代のこと仮定して、話を進めていきましょう。

詩子アナ:なにがなにやら分からなくなってきましたが。

歌樽先生:驚きましたか?

詩子アナ:もっと驚くというのがこんな驚きとは知りませんでした。

歌樽先生:いえ、驚くのはこのポイントではないのです。

詩子アナ:まだ先ですか。

歌樽先生:かなり先になりますが、できるだけ早めに驚いてもらえるようにしましょう。

詩子アナ:では、どんどん端折って、先にいきましょう。

歌樽先生:では、気になる所は目を瞑ってもらって、スルーしてよいことにしましょう。ここで、問題になるのは妻に対する評価です。

第13問:妻は夫からどのように評価されるでしょうか。

1)恥知らず  2)良妻  3)賢者  4)烈女

詩子アナ:話の腰を折るようで申し訳ないのですが、何だか物語を作るための話のような気がしてならないのですが、、、

歌樽先生:そういう面がない訳ではないでしょうね。実際にあったかどうかは別にして、多くの人が興味を持って今日に至っている訳ですから。このことを押えて、話をもとに戻しましょう。

詩子アナ:妻の評価ですか。「恥知らず」から「烈女」まで、ずいぶん評価の幅がひろいですね。

歌樽先生:立場が違えば評価もずいぶん違ってきますからね。

詩子アナ:騙された男からすれば、詐欺師だというかも知れませんね。

歌樽先生:そうですね。ただ、それは結果論で、もし夫が一晩一緒に男と寝たことが許せないと考えて妻の元に帰るという選択をしなければ、妻は男との約束を守った可能性もなくはないとも考えられますよね。

詩子アナ:もし男が万里城の築城現場に行かず、途中で行商を続けていたら、男が詐欺師となり、一方妻は騙されたことになりませんか。

歌樽先生:そうなりますね。

詩子アナ:詐欺師という項目を入れ、夫、夫の父母、男、男の父母、村人などの立場から見て、妻の評価を考えてみましょう。

第13問:こんな表にしてみました。

立場1)恥知らず2)良妻3)賢者4)烈女5)詐欺師
夫の父母
男の父母
村人

歌樽先生:立場によってずいぶん評価が違いますね。夫から見れば良妻ではあるけれど、賢者かどうかはやや疑問といったところでしょうか。夫の父母は烈女でも詐欺師でもなく、村人も烈女ではないということは、誰も烈女とは思っていないという理解ですね。

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