紙上中継[LIVE] ハングルの詩のある風景: 招魂 第17回
詩子アナ:百人一首でもいいですか。
歌樽先生:もちろん構いませんよ。
詩子アナ:確か、こんな歌だったと思います。
第35問:奥山に紅葉踏みわけ鳴く鹿の 声きく時ぞ秋は悲しき
歌樽先生:猿丸太夫の歌ですね。
詩子アナ:『古今集』秋上・215とあります。
http://www.ogurasansou.co.jp/site/hyakunin/005.html
http://komonjyonavi.web.fc2.com/hyakunin/005.html
http://www.ogurasansou.co.jp/site/hyakunin/083.html
歌樽先生:他にはありませんか。
詩子アナ:少々お待ちください。ありました。83番の歌です。
世の中よ道こそなけれ思ひ入る 山の奥にも鹿ぞ鳴くなる
どちらも鹿の悲しい鳴き声が詠われているんですね。
韓国では鹿の語の入った短い詩はないんですか。
歌樽先生:短い詩といえば「시조:時調」という形式があります。
詩子アナ:「詩調」ではなく「時調」なんですね。
歌樽先生:最近はあまり作られなくなったようですが、「時調」については
別の機会に譲ることにして、1936年に『시슴:鹿』という詩集を出した「백석:白石」の詩を見てみましょう。2行詩です。金素月と同じ学校を出ています。
노루(p52)(麞:ノロ) 『사슴』백석 1936.1.20 (鮮光印刷株式会社)
山곬에서는 집터를츠고 달궤를닦고
山峡(やまかい)では敷地にと土を掘っては地固めし、
보름달아레서 노루고기를먹었다
満月の下でノロの肉を食べた
詩子アナ:「ノロ」というのは鹿なんですか。
歌樽先生:「ノロジカ」といわれているようですね。鹿よりも小さくて山ではよく見かけます。夕方里に下りてくることも多いので、このノロは捕まったようですね。
詩子アナ:この詩を短歌にしてみたいのですが、いいでしょうか?
歌樽先生:どんな風の吹き回しか分かりませんが、大歓迎です。
詩子アナ:歓迎していただけるとは思っていませんでした。では、一首。
山里に家を建てんと地を均し 捕らえしノロを月に供えぬ
歌樽先生:歌人ですね。
詩子アナ:ヤッター!!

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