ハングルの詩のある風景: 失題の秘密 第18回
詩子アナ:「みんなごらんよ 陽が沈む」ですから、これはもう2)の「西山」に違いないと思うのですが、これでは秘密になりませんね。
歌樽先生:秘密があると睨んだところはさすがですね。
詩子アナ:これで、秘密があることがはっきりしました。ということは、正解が2)ではないということですから、他を捜さなくては。以前「破字(파자)」を学びましたが、「破音(파음)」というのはあるのですか。
歌樽先生:聞いたことはありませんが、必要であれば作ることは可能ですよ。どういう概念かはっきりしていれば考えましょう。
詩子アナ:「破字」は漢字の字画の部分を利用しますが、この「破音」は一連の音のつながりから、その一部の「音」を利用するものなんです。
歌樽先生:それはずいぶん深みに入ってきましたね。
詩子アナ:ということは、これが正解のようですね。
第27問:1)東海、です。
歌樽先生:理由は?
詩子アナ:ローマ字で書いてみると分かりやすいです。
みんな ごらんよ ひが しずむ
MINNA GORAN’YO HIGA SHIZUMU
下線の部分を数字の順によむと「HIGA(1)SHI(2) U(3)MI(4)」つまり「東海」となって「東海」になります。ここに「東海」が隠れているとは驚きですね。
歌樽先生:なるほど、これが「破音」ですか。ここまでくると、もう一つやってみましょうか。
詩子アナ:もう一つですか?もう一つといえば「東海」の次ということでしょうから、「白頭山」を捜せばいいということのようですね。
歌樽先生:そのあたりはご自由に。
詩子アナ:ローマ字で書く以外に漢字で書く方法がありますね。
みんなごらんよ 陽が沈む → 皆(みんな)御覧よ 陽が沈む
歌樽先生:それで?
詩子アナ:まったくこじつけですが、 「皆(みんな)御覧よ 陽が沈む」の「皆」の下部に「白」があります。語頭にきているので、「語頭」の「頭」をいただいて、これで「白頭」、それから「みんなごらんよ 陽が沈む」は全部で3度繰り返されますから、この「さん」を繋げると「白頭山」の漢字をなんとか捜すことができます。
歌樽先生:確かにこじつけがOKだと、いろいろなことが言えますね。あちこちにこじつけのできる種を蒔いておくと、あれもこれもになってしまって、「AでもありBでもあるだけでなく、Cでもあり、Dでもある」となって、なにが真なのかわかりにくくなってきますね。ただ、「みんなごらんよ 陽が沈む」は試訳ですから、本文とは実は無関係です。
詩子アナ:それは理解できます。でも、あちこちに蒔いた種がそれだけ多いということですよね。
歌樽先生:では、こんな問題を出しておきましょう。完全数の「6、28、496、8128」の4つ目の数字の「8128」についてです。
第28問:完全数の「8128」は次のどれと深い関係があるでしょうか。
1)7番目「失題」 2)32番目「失題」 3)105番目「진달래꽃」 4)127番目「닭은 꼬꾸요」
詩子アナ:何番目かということですから、詩のタイトルというよりも、どの数字が「8128」と関連があるかという問題のように思えますが。
歌樽先生:もう気が付いたようですね。
詩子アナ:127番目の「닭은 꼬꾸요」は詩集の最後の詩ですね。
歌樽先生:そうですね。「엄마야 누나야」の次の詩です。詩の数の総計を127ではなく、126とすべきだという学者もいるのですが、目次の通りに数えると「旅愁」が2つあって、127になります。

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