ハングルの詩のある風景 : 失題の秘密 第13回
歌樽先生:かなり、詩の本題に入ってきたようですね。
詩子アナ:でも、一方でこの7番目の「失題」というタイトルの詩は国の独立とか愛国歌とかとはまったく無関係と考えている人も多いと思うのですが。
歌樽先生:詩の読み方はいろいろありますので、いろんな理解の仕方があっていいんじゃないですか。詩が一つの理解しかできないのでは窮屈ですからね。
詩子アナ:いろんな読み方ができる、それがAでもあり、かつBでもあるという形式をとっている理由なんですね。
歌樽先生:では、そこのところをもう少し考えてみましょう。
第22問:次の中で2つの意味にとれるものはどれでしょうか。
1) 동무들 보십시오 밤이 옵니다 2) 박쥐가 발부리에 일어납니다
3) 두 눈을 인제 그만 감으십시오 4) 우리도 골짜기로 내려갑시다
詩子アナ:二つの意味ですか。
歌樽先生:正反対の意味と言ってもいいでしょう。
詩子アナ:正反対ですか。
1)ごらんなさい。夜になります → ごらんなさい。朝になります
2)コウモリが足の方に起き上がります → 頭の方に起き上がります
3)2つの目を閉じましょう → 2つの目を開けましょう
4)山から下りましょう →さらに山の上に上がりましょう
こんな感じで探せばいいんですね。
歌樽先生:そうですね。
詩子アナ:あの、コウモリって目がありましたっけ?
歌樽先生:夜行性のコウモリは目がよく見えないので、超音波を出して餌の位置などを確認をしているといわれていますね。
詩子アナ:「2つの目」というのは誰の目ですか?
歌樽先生:それは考えてみてください。
詩子アナ:「ややこしや、ややこしや」の世界ですね。一緒に山に登った子供たちは目を閉じてはいないでしょうから、これが子供たちに言っているのであれば「目を閉じなさい」ということになりますが、これから山を下るのに目を閉じたままでは危ないですし、目を閉じなければならない理由も見当たりませんから、子供たちの目ではないようですね。コウモリの目だとしても、よく見えない訳ですから、目を閉じても開けても見るという点では大差はないですね。
歌樽先生:だいぶ整理がついたようですね。
詩子アナ:分かりました。
第22問:3)の 두 눈을 인제 그만 감으십시오、です。
寝ている人には「もう目を覚ましましょう」、起きていた人には「目をつむりましょう」と正反対の意味になるような表現になっています。
歌樽先生:不思議な文ですね。3)は真逆の意味にとれますね。
詩子アナ:「인제 그만」が微妙ですね。「인제 감으십시오」なら「つむりましょう」、「그만 감으십시오」なら「つむるのはやめなさい」ですから「覚ましましょう」になります。どちらの解釈をすればいいのですか。
歌樽先生:両方の解釈ができるような理解が必要ですね。
詩子アナ: これもAでもあり、かつBでもあるという形ですね。詩を訳すときにはどうするのですか。
歌樽先生:それはそれなりの工夫が必要でしょうね。
詩子アナ:あの、大変なことに気が付いたのですが。
歌樽先生:さきほどの重大事件ぐらい重大ですか。
詩子アナ:重大、重大、二重大です。
歌樽先生:何度も驚かされていますからね。二重大とかいうぐらいですから、どこかに数字が絡んでくるようですね。

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