ハングルの詩のある風景: 失題の秘密 第11回
歌樽先生:そんなに大変ですか。
詩子アナ:重大事件です。「2・8宣言書」や「3・1宣言書」のような国の独立を云々するような語彙や表現は見当たらないと思っていたのですが、ありました!
歌樽先生:見当たれば、すぐに捕まりますから、見当たらないようにした訳ですね。
詩子アナ:はい、これではなかなか見つかりません。「バンザイ」です。ばんざーい!
歌樽先生:急にどうしたんですか。大丈夫ですか。
詩子アナ:謎がだんだん解けてきた気がします。
歌樽先生:実際には目次も縦書きですから、右から左下に読むことになりますね。今までにない、鋭い視点が加わったようですね。
詩子アナ:褒めていただき、ありがとうございます。「萬里城」の「萬」と「樹芽」の「芽」の下の部分の「才」で「萬才」、つまり3・1運動で「独立萬歳」を叫んだことを思い起こさせます。
歌樽先生:「破字法」の爆発的な威力が発揮されていますね。「万歳」の「歳」は千字文では「閏餘成歳(윤여성세):閏月で1年を成す」(歳は28番目の文字) 、「才能」の「才」は「男効才良(남효재량):男は才徳をみならえ」(才は167番目の文字) のところにあります。もともと別の文字ですが、「才」の字が「歳」の代わりに用いられていましたね。
詩子アナ:「万歳」の「歳」と「才能」の「才」は確かに別の文字ですね。
歌樽先生:万一、これは「万歳」のことを言っているのではないかと問われたときには、「歳」と「才」は字が違うというふうに、弁明できる余地を作ったと言えるかもしれませんね。
詩子アナ:そういうことですか。AでもありBでもあるような形にしておいて、Aではないかと問い詰められた時に、AとBは違いますという訳ですね。
歌樽先生:仮にということで、実際にはそこまで問い詰められるようなところまでいかないような工夫をあちこちにしていたのでしょう。ところで、「失題」と「白頭山」との関連はどうなりましたか。
詩子アナ:ああ、そちらの方を忘れていました。いろいろ当てずっぽうで言っても構いませんか。
歌樽先生:おおよその流れが間違っていなければ、当てずっぽうも無視できない方法ですよ。
詩子アナ:では、当てずっぽでやってみます。
第18問:「失題」の「題」の字に「白頭山」の「頭」の右の「頁(おおがい)」があります。「失」の第一画と「題」の字の第1画から第4画の「日」を合わせれば、「白」になります。「頭」の字の右側の「豆」が見つかりませんが、「題」の左側の「是」から「日」を除いた「下+人」と「失」の字の第一画を除いた「二+人」でなんとか辻褄を合わせるというのでいかがでしょう。
歌樽先生:鋭いところもあれば、無理筋のものもありますね。
詩子アナ:やはり、無理筋ですよね。
歌樽先生:千字文で「白」の字を調べてみましょう。
詩子アナ:4字づつ句で区切ると33番目の句と34番目の句に「鳴鳳在樹(명봉재수:メイホウザイジュ)白駒食場(백구식장:ハククショクジョウ)」があります。「鳳凰が木に止まって鳴き、白馬が草を食む」といった内容のようですが。
歌樽先生:「白」の前にある文字は何ですか。
詩子アナ:「樹」です。あー、なるほど、この「樹」の字の真ん中に「豆」の字がありますね。これは面白いことになりました。
第18問:再挑戦です。「失題」の「題」の字に「白頭山」の「頭」の右の「頁(おおがい)」があります。「豆」の字は2つ手前の詩のタイトルの「樹芽」の「樹」の木偏と右端の「寸」を除いた形から「豆」をいただいて、「白」は千字文の流れで、「樹・白」ですから、この「白」を足せば「白+豆+頁」となり、「山」は本文からとれば「白頭山」になります。
歌樽先生:かなり大変な作業になりましたね。







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