ハングルの詩のある風景:失題の秘密 第7回

歌樽先生:いえ、こんなところで止まっていては先に進めませんよ。

詩子アナ:道は遠いようですから、力を入れ直しましょう。

歌樽先生:その意気でやりましょう。いろいろやってみるべきでしょうね。

詩子アナ:ヒントが目の前にあるのに歯がゆいですね。

歌樽先生:では、もう少しヒントを出しましょう。3.1運動の宣言書には本文と公約三章という行動要領のようなものが書かれているのですが、これを作ったのは韓龍雲という僧侶でかつ詩人です。素月とともに韓国で最も愛されている詩人といっていいでしょう。

詩子アナ:分かりました。

第11問:32の約数ですが、自分の数32を除くと、1+2+4+8+16=31となり、この3と1を3月1日に合わせたものと思われます。手法は自分の数を除いた約数の和です。

歌樽先生:大正解です。これで、7番目と32番目に置かれた「失題」の理由がわかりましたが、「失題(실제)」は「実際」とも「実題」とも発音が同じ「실제」なので、実際の気持ちを表したものという解釈をする人もいます。

詩子アナ:当時、数字と関連の深い詩人はいたんですか。

歌樽先生:当時の詩人で数と縁の深かった人ですか。例えば「青ぶどう」という詩で有名な李陸史(이육사)は自分の囚人番号が264だったので、これをペンネームに用いて「2(李:이)6(陸:육)4(史:사)」と名付けました。安東市に立派な「李陸史文学館」があります。

詩子アナ:囚人番号を名前にした人までいたんですね。数字を巧みに使った詩人はいないんですか。

歌樽先生:数字をたくさん使って難解な詩を書いた李箱(이상)は特に有名です。

詩子アナ:「鳥瞰図(조감도)」ではなくて「烏瞰図(오감도)」なんですか?

歌樽先生:「鳥(とり)」ではなく「烏(カラス)」ですね。

詩子アナ:横棒の一本が足りませんね。

歌樽先生:これも李箱が意識して「鳥」の字の棒を一本取り除いたのですが、別の詩の中でこの一本を使っているんです。計算して一本を引いてカラスにしたのですが、当初は「鳥」の誤植と考えた人もいたようですね。

詩子アナ:その一本はどこで使われているのですか。

歌樽先生:李箱の詩集を読めば、比較的容易に見つけることができますよ。

詩子アナ:何か特別な手法があるのですか。

歌樽先生:漢字を利用したやり方なのですが、この手法を使った有名な例を一つ見ておきましょう。

第12問:次の王様は「木八子」になるとすると、次の王様の姓は次のうちどれでしょうか。

1)金   2)朴   3)李  4)全

詩子アナ:はあ、そうですか。こんな風にするわけですね。

第12問:答は3)の「李」です。「李」は「木+八+子」でできていますから。

歌樽先生:では、関連した質問です。

第13問:漢字の字画を分けたり、合わせたりして遊んだり、占いなどに用いるやり方を何と呼んでいるでしょうか。

1)破字   2)分字   3)合字  4)遊字

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