ハングルの詩のある風景: 失題の秘密 第4回

歌樽先生:素月の成績表の写しで確認しておきましょう。

詩子アナ:姓名は「金廷湜」、住所は平北道(平安北道)の定州郭山面で、番地がありません。

[図]失題04

歌樽先生:生年月日の欄には明治33年とだけ書かれてありますね。素月は子規の亡くなった1902年の9月に生まれていますから、年号で言えば「明治35年」でなければならないのです。

詩子アナ:2年の差って大きいんじゃないんですか。

歌樽先生:大きいといえば大きいのですが、2-3年の違いは珍しくありません。出生届けが遅れたり、届け出をだすのを忘れたり、誤記したり、いろんな理由があったようですね。

詩子アナ:そういう時代だったのですね。数学は「幾何」が90点、「三角」98点ということですから、とてもよくできていましたね。

歌樽先生:こんな点数が取れれば文句ありませんね。

詩子アナ:この点数には驚きです。「朝鮮語及漢文」が73点で意外と低いですね。

歌樽先生:でも、国語の「漢文講読」は98点ですよ。国語というのは日本語のことですから、日本式の「漢文講読」の方がよく身についていたのでしょう。

詩子アナ:数学と「7番目」というのは何か関係があるのですか。

歌樽先生:数学の知識と関連がありますね。では、それを問題にしましょう。

第7問:その数学の知識とは次の内、どれでしょうか。

1)算術 2)代数 3)幾何 4)三角関数

詩子アナ:数学はもうずいぶん前に習ったことなので、幾何も代数も微分も積分も集合も、あとなにがありましたっけ。ああ、確率というのがありましたね。ともかくすべて完璧といっていいほど忘れてしまっています。

歌樽先生:それでも科目名をよく覚えていますね。これはただものではないと見ましたが。

詩子アナ:いえいえ、そんなことはありません。

歌樽先生:三角関数はどうですか?

詩子アナ:「サイン、コサイン、単位ゲット!」。

歌樽先生:タンジェントではなくて、「単位ゲット」ですか。意味がよく分かりませんが。

詩子アナ:三角関数がよくできれば単位がもらえるというギャグです。

歌樽先生:そんなギャグが流行っているんですか?

詩子アナ:「サイン、コサイン、コンセント!」とか「サイン、コサイン、プレゼント!」とか。

歌樽先生:もうついていけません。

Posted in

Leave a comment