ハングルの詩のある風景: 失題の秘密 第1回
ナレーター:詩には風景があります。それぞれの詩にどんな風景があるのか想像してみると、その詩の姿がはっきりと浮かび上がってまいります。今回のハングルの詩はどんな風景のどんな詩なのでしょうか。
独断と偏見でお馴染みの歌樽先生が詩のある風景の現場にすでに到着なさっているようです。では、現地の詩子アナウンサーを呼んでみましょう。詩子アナ、現地の模様はいかがでしょうか。
詩子アナ:はい、こちら詩子です。ずいぶん遠くまでやって来ましたが、現地はそろそろ夕日が沈もうとしています。観光客がどんどん丘に登って行きます。潮風が下から吹いてきます。子供達も手を引かれて登っていきます。船も港に帰ってきています。では、歌樽先生に伺ってみましょう。今回の詩のキーとなるハングルはずばり何でしょうか。
歌樽先生:ずばーり、、、難しいですね。
詩子アナ:そこのところを何とかお願いします。
歌樽先生:今回ばかりは何ともならないのです。
詩子アナ:ということは「キーとなるハングル」の指摘が難しいということですか。
歌樽先生:その通りです。
詩子アナ:えっ? 素月は「ハングル」で詩を書いていますよね。
歌樽先生:詩はもちろんハングルで書いていますよ。
詩子アナ:それなら、何とか「ずばーり」お願いしたいのですが、、、
歌樽先生:それが、実は一筋縄では行かないんです。
詩子アナ:それは大変ですね。
歌樽先生:その理由を考えてみてください。
詩子アナ:「キーとなるハングルが多すぎる」
歌樽先生:そうではありません。
詩子アナ:「キーとなるハングルが飛び石連休状態である」
歌樽先生:そうではありません。
詩子アナ:「すべてが関連している蜘蛛の巣状態である」
歌樽先生:そうではありません。
詩子アナ:「キーとなるハングルが行間にある」
歌樽先生:なかなか鋭い所を突いてきましたね。行間には文字がありませんよ。では、まずこの詩のタイトルから入りましょう。
第1問:この詩のタイトルは次の内どれでしょうか。
1)無題 2)有題 3)失題 4)兼題
詩子アナ:これは以前どこかで見たような気がしますが。
歌樽先生:金素月の詩で同じタイトルを持つ詩が「제비:つばめ」という詩ともう一つありましたね。
詩子アナ:思い出しました。
第1問:答は3)失題です。
確か、二つの内の一つはこんな詩でしたね。
동무들 보십시오 해가 집니다 みんなごらんよ 陽が沈む
해지고 오늘날은 가노랍나다 沈めば 今日とお別れさ
웃옷을 잽시빨리 입으십시오 何か羽織って さあ早く
우리도 산마루로 올라갑니다 僕らもお山に 登ろうよ
もう一つの方の失題はどんな詩ですか。
歌樽先生:これがなかなか手ごわいんです。失題という詩にはいろんな秘密が隠されているのですが、それについてこれからゆっくり考えてみることにしましょう。
詩子アナ:はい。ところで、「동무들 보십시오 해가 집니다 (直訳:同務たちごらんください。陽が沈みます)」ということは、夕日を詠った詩ですか。
歌樽先生:そうですね。そういえば、当時ちょうど「夕日」という童謡が大流行していましたね。
第2問:その当時流行っていた「夕日」という童謡はいつごろ作られたでしょうか。
1)1920年頃 2)1930年頃 3)1940年頃 4)1950年頃

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