초혼 招魂 16

紙上中継[LIVE] ハングルの詩のある風景: 招魂 第16回

詩子アナ:なかなか関連図を描くのは難しいのですが、書き直してみました。

④사슴의 무리(鹿の群)  ― ⑤슬피(悲しく) 운다(啼く)

①붉은 해(赤い太陽)  ⇒ ②서산 마루 (西の山の背) ― 걸리었다(かかった)
⇓ ③ (西の山の影)
⑥떨어져 나가 앉은 산 (離れ出て座った山 )⑦위에서(~の上で) =

나는(私)=(⑧屋根の上の西山の影の上)は
⑨그대의(あなたの) 이름을(名前を) 부르노라(呼ぶのだ)

歌樽先生:今度は分かりやすい図になっていますね。

詩子アナ:ヤッター!!分かりやすいとのお言葉、感謝なのであーる!

歌樽先生:どうやら調子が出てきたようですね。では、「素月マジック」を説明してみましょう。

詩子アナ:まず①の「赤い太陽」が②の「西の山」にかかると、③西の山の影が東側に延びて来ます。

こうしているうちに山の方から④鹿の群れが⑤悲しく啼くのが聞こえてきます。③の西の山の頂の影は山からどんどん離れていきます。そして、屋根の上に山影が到達すると、⑥の「離れ出て座った山」として再び登場し、⑦その上で、つまり⑧の屋根の上の西山の影を踏んで、⑨の「あなたの名を呼ぶ」ことになります。

歌樽先生:流れは掴んだようですね。では、

34問:「素月マジック」の真髄はどこにありますか?

詩子アナ:真髄といえるかどうか分かりませんが・・・

34問:西の山にかかった太陽と山の背と自分の立っている屋根とを光と影で一直線で結んだところです。横からみると山の影と自分の影が相似形になっています。「悲しみよ!天に届け」といわんばかりの迫力で迫ってきます。ここがポイントなので、「떨어져 나가 앉은 산 위에서(離れ出て座った山の上で)」が今回の詩のキーハングルになっているのだと思います。

歌樽先生:なるほど。相似形という発想はどこからでてきたのですか?

詩子アナ:以前、素月の成績表を見たおりに確か数学の成績が良かったことを思い出しました。

歌樽先生:「山有花13回」のところでしたね。国語講読が100点、漢文講読98点、歴史90点、地理90点、幾何90点、三角98点、物理95点、化学98点、体操91点です。数学は得意ですか。

詩子アナ:得意と言うほどではありません。

歌樽先生:なかなかの実力者と見ましたが。

詩子アナ:いえいえ、そう褒められるほどできたわけではありません。

歌樽先生:素月くらいできたことにして、この部分を粗訳してみましょう。

詩子アナ:「떨어져 나가 앉은 산」が難しいですが、やってみます。

붉은 해는 서산 마루에 걸리었다. 夕陽は西の山の背にかかり
사슴의 무리도 슬피 운다.        鹿の群れも悲しく啼く。
떨어져 나가 앉은 산 위에서      西から延びた山影に立ち
나는 그대의 이름을 부르노라.    我は君の名を呼ぶのだ。

歌樽先生:やや、説明的ですね。ほかの訳も考えてみましたか。

詩子アナ:こちらも創作したところがあるのですが、、、

夕日はすでに山の端に
鹿の悲しき声しきり
山影を踏み空仰ぎ
我君の名を叫ぶのみ

歌樽先生:では、鹿についてもう少し見ておきましょう。

35問:「鹿」についての短歌か俳句かなにか思い当たるものがありますか?

초혼 招魂 15

紙上中継[LIVE] ハングルの詩のある風景: 招魂 第15回 

詩子アナ:なかなか手ごわいキーワードですね。「떨어져 나가 앉은」という表現は他の詩でも使われているのですか。

歌樽先生:使われていますよ。「나의 집(俺の家)」という題の詩があるのですが、この詩は「들가에 떨어져 나가 앉은 메 기슭의(野辺に座したる山裾の)」という文で始まっています。

詩子アナ:「鹿の群れが悲しく啼く」とありますが、鹿の鳴き声は悲しいんですか。

歌樽先生:悲しいですね。鹿の群れが一斉にあちこちで啼き始めると、平常心では聞いていられないくらいです。

詩子アナ:えっ!私、奈良公園で鹿の啼くのを聞いたことがありますが、そんなにすごいものとは思いませんでしたが。4択でどんな声か問題を出してもらえると助かるのですが。

歌樽先生:難しい問題を出されてしまいましたね。では、なんとかやってみましょう。

詩子アナ:それでこそ、独断と偏見の歌樽先生の独壇場です!!

歌樽先生:独壇場ではなくて、何でしたっけ?

詩子アナ:独壇場ではなくて、ええと、「独擅場(どくせんじょう)」です。

歌樽先生:以前、「オンマヤ、ヌナヤ」の第7回でやりましたね。

30問:鹿が啼く声とはどんな音でしょうか、次のなかから近いものを選びましょう。

1)ガー   2)ギー  3)グー  4)ゴー

詩子アナ:聞こえ方は人によって違うかもしれませんから、当てずっぽうでやります。

歌樽先生:当てずっぽうでいいですよ。鹿にも個性がありますし、歳によっても違いますから。

何でも正解にしますから、気軽に答えてください。

詩子アナ:鹿の鳴き声を調べてみます。

https://www.youtube.com/watch?v=Qcu_X5slYRI

歌樽先生:で、決まりましたか?

詩子アナ:はい。決めました。形容し難い鳴き声ですね。

30問:2)ギー。

ともかく悲しい啼き声というのは分かりました。この鹿の声と、屋根の上にいながらにして、同時に西山の上で死者の名を呼ぶことが出来る状況は関係があるのですか。

歌樽先生:では、それを考えてみましょう。

31問:「皐復(고복)儀式」をしている人の左耳はどちらを向いていますか。

1)東   2)西   3)南   4)北

詩子アナ:北を向いて名前を呼んでいるわけですから、左耳は・・・

31問:2)西、です。

歌樽先生:では、次です。

32問:「皐復(고복)儀式」をしている人の左手はどこにありますか。

1)東   2)西   3)南   4)北

詩子アナ:これも北を向いて名前を呼んでいるわけですから、左手は・・・

32問:2)西、です。

歌樽先生:では、足についてみておきましょう。

33問:「皐復(고복)儀式」をしている人の左足はどこにありますか。

1)東   2)西   3)南   4)北

詩子アナ:左足ですか、それはもちろん・・・

33問:2)西、です。

なるほど、西が「素月マジック」の秘密なんですね。

歌樽先生:やっと気がつきましたね。

詩子アナ:西山の太陽は、時間の経過と現在の時刻を示すだけでなく、鹿を登場させて、死を悼みつつ、稜線を働かせたという訳ですか、なるほど。屋根の上にいながらにして、同時に西山の上で死者の名を呼ぶことが出来る状況のマジック、解けました!!

歌樽先生:では、「떨어져 나가 앉은 산 위에서」を説明してみましょう。

詩子アナ:はい。やっと詩の核心部分に触れることができた気がします。

歌樽先生:なかなかすばらしい洞察力ですね。

詩子アナ:でも、これで違っていたら目も当てられませんから、もう一度整理してみます。

歌樽先生:はい、ではそうしましょう。

초혼 招魂 14

紙上中継[LIVE] ハングルの詩のある風景: 招魂 第14回 

詩子アナ:どこにでもあって、ないものを捜せばいいようですね。

28問:正解は1)空、です。

歌樽先生:なかなかすばらしいですね。

詩子アナ:いえいえ、とんでもありません。褒められた後が恐いですから。

歌樽先生:では、3連に移りましょう。

詩子アナ:はい、いよいよ第3連です。読んでみます。

붉은 해는 서산 마루에 걸리었다.
사슴의 무리도 슬피 운다.
떨어져 나가 앉은 산 위에서
나는 그대의 이름을 부르노라.

今回の詩のキーワード、「떨어져 나가 앉은 산 위에서」がこの3連に入っていますが。

歌樽先生:そうですね。まず、第3連の1行目の「붉은 해는 서산 마루에 걸리었다」の「서산(西の山)」ですが、他の言葉といろいろ関わりあっています。そこで

29問:第3連で「서산(西の山)」との関わりをもつ言葉の関連図を描いてみましょう。

詩子アナ:関連図ですか?関連図というと相関図のようなものですか。

歌樽先生:相関図が描ければいいですね。

詩子アナ:「서산(西の山)」とのかかわりで関連図を描くということは、「서산(西の山)」という言葉がキーワードになってもいいくらいですね。直訳すると「붉은 해는:赤い太陽は」、「서산 마루에:西の山の背に」、「걸리었다:かかった」となりますが、、、

歌樽先生:では、気のついたものから一つずつ記してみましょう。

詩子アナ:「서산(西の山)」ですから、まず、西に山を中心に書き入れてみます。

29問:下の図のように関連図を書いてみました。 

사슴의 무리(鹿の群)  ― 슬피(悲しく) ― 운다(啼く)

붉은 해(赤い太陽)  ― 서산(西の山) – 마루(山の背) ― 걸리었다(かかった)

떨어져 나가 앉은 (離れ出て座った) 산 위에서(山の上で)

나는(私は) 그대의(あなたの)
이름을(名前を) 부르노라(呼ぶのだ) 

歌樽先生:「떨어져 나가 앉은 산 위에서」と西山との関係はどうなっていますか。

詩子アナ:よく分かりません。あー、それでこれが今回の詩のキーワードになっている訳ですね。

歌樽先生:「西山」と「떨어져 나가 앉은 산」を線で結んでみましょう。

詩子アナ:「西山」が「떨어져 나가 앉은 산」なんですか?なるほど、そのように考えてみると、第3連の全てが「西山」と繋がりますね。でも、「離れ出て座った山」がどうして「西山」になるのですか。

第6問で「名前をどこで呼ぶのでしょうか。」の答は「3)屋根の上」でしたから、「離れ出て座った山」の「西山」の上で名前を呼ぶことはできないと思うのですが。

歌樽先生:屋根の上にいながらにして、同時に西山の上で死者の名を呼ぶことが出来る状況を考えてみましょう。

詩子アナ:そんな忍者のようなことができるんですか。

歌樽先生:それが出来るのが、「素月マジック」ですね。

詩子アナ:素月はマジシャンでもあるのですか。

歌樽先生:マジシャンといえばマジシャンですね。普通の人がなかなか出来ないことをなんでもないようにやってのけるのですから。

초혼 招魂 13

紙上中継[LIVE] ハングルの詩のある風景: 招魂 第13回 

歌樽先生:分かったようですね。

詩子アナ:分かりました。完璧です。

26問:正解は、1)이름(名前)、です。

歌樽先生:理由は?

詩子アナ:第1連では「名前」を、第2連では自分との関係を詠っていて、「이름:名前」とは「愛していた人」で、同じ人のことを言っているからです。

歌樽先生:「ちぢに砕けしナ・マ・エ!」と訳した意味がここで出てきましたね。ここで第2連の粗訳をしておきましょう。

詩子アナ:はい。

심중에 남아 있는 말 한 마디는  心にしまいし言葉は
끝끝내 마저 하지 못하였구나.   最後まで言えぬまま
사랑하던 그 사람이여!           愛しき君よ!
사랑하던 그 사람이여!           愛しき君よ!

歌樽先生:ほかの訳も考えてみましたか。

詩子アナ:創作もあるのですが、、、

心に秘めし一言は
最後まで我胸の中。
愛し愛しや君恋し!
愛し愛しや君恋し!

歌樽先生:こういう風にいろいろと考えてみることが大切ですね。

詩子アナ:ということは、なかなかいい線をいっていると考えていいんでしょうか?

歌樽先生:いい線かどうかは全体を見ないとなんともいえませんね。実は石川啄木が同じような心情を詠っていますね。

27問:啄木は言えなかった言葉を「何の言葉」と言っているでしょうか。

1)愛の言葉     2)告白の言葉  3)大切の言葉  4)大事な言葉

詩子アナ:「考えてみることが大切」とのことですが、ここは文明の利器を利用して、すぐ捜してみます。

歌樽先生:そんなにすぐ捜せるのですか。

詩子アナ:ええ、まあ、かなり早いほうです。ええと、ありました。

http://www.asahi.com/travel/traveler/TKY200707060273.html

かのひそびれたる 大切言葉にのこれ 

27問:正解は、3)大切の言葉、です。

歌樽先生:なかなかジーンとくる歌ですね。『一握の砂』の「忘れがたき人人」の歌ですね。ここでは「大切の言葉」と抑えた表現になっていますね。愛というものはこうでなくてはいけません。

詩子アナ:さきほど「大切」というヒントをくださっていたんですね。「あなたが私にとってとても大切な人です」とか「好意を持っています」とか言う機会がなかったわけではないのに、そういう言葉は言えなかったんですね。

歌樽先生:ストレートにはなかなか言えない時代でしたからね。

詩子アナ:啄木が「かのひそびれたる」と言っている相手の人は「智恵子」さんなんですか。

歌樽先生:「橘智恵子」さんですね。

詩子アナ:智恵子さんって、ほかの智恵子さんもいましたよね。

歌樽先生:高村光太郎の『智恵子抄』がありますね。詩子アナもいろいろと知っていることが多いですね。感心しました。『智恵子抄』で、何か心に残っている言葉がありますか?

詩子アナ:いえ、急にいわれても・・・

歌樽先生:では、軽い気持ちでやってみましょう。

28問:『智恵子抄』のなかで、智恵子は東京に何がないといっていますか。

1)空     2)山    3)川    4)湖

詩子アナ:ええと、これは読んだことがあります。

초혼 招魂 12

紙上中継[LIVE]  ハングルの詩のある風景: 招魂 第12回

詩子アナ:「ヤー・シンカー」ですか、変化球は得意ではありません。

歌樽先生:これは失礼しました。では、1連目をつなげてみましょう。

詩子アナ:はい、つなげてみます。

산산이 부서진 이름이여! 粉々に砕けた名前よ
허공중에 헤어진 이름이여! 虚空にバラバラになった名前よ
불러도 주인 없는 이름이여! 呼んでも主人なき名前よ
부르다가 내가 죽을 이름이여! 死ぬまで私が呼ぶ名前よ

歌樽先生:では、訳に少し手をいれてみてください。

詩子アナ:どんな感じでやればいいんでしょうか。

歌樽先生:2連、3連以降もありますから、気楽に訳してみましょう。

詩子アナ:まずは思うままにやってみます。

離れ離れの姓と名よ!
虚空に散けた姓と名よ!
呼べど主のいない名よ!
果てるまで我叫ぶ名よ!

歌樽先生:姓と名が二つに分離した感じを受けますね。ほかのものも考えてみましたか。

詩子アナ:こんな感じですが。

ちぢに砕けしナ・マ・エ!
虚空に散りしナ・マ・エ!
呼べど応えぬナ・マ・エ!
果てるまで呼ぶナ・マ・エ!

歌樽先生:これはなかなかの変化球のようですね。なにか応援団の掛け声のような気もしますが。色々試みたということで、第2連に移りましょう。

詩子アナ:はい、ストレートに読んでみます。

심중에 남아 있는 말 한 마디는
끝끝내 마저 하지 못하였구나.
사랑하던 그 사람이여!
사랑하던 그 사람이여!

歌樽先生:第2連の1行目の粗訳を考えてみましょう。

第25問:「심중에 남아 있는 말 한 마디는」の訳としてよいものはどれでしょうか。
1)心に残る一言は 2)心に残った一言は
3)心に秘める一言は 4)心に秘めた一言は

詩子アナ:あの、「심중」というのは「心の中」のことですか?

歌樽先生:「心の中」というより、「心の奥」といったほうが近いでしょうね。

詩子アナ:続きをみてみないと訳が決まりませんが。

歌樽先生:なるほど、それはそうですね。では続きを見てみましょう。

詩子アナ:はい。「끝끝내 마저 하지 못하였구나.」ですから、「しまいまで残らず言うことは出来なかったよ」という内容です。

第25問:正解は、4)心に秘めた一言は、です。

歌樽先生:そうですね、「心に残る一言」とか「心に残った一言」というのは人から言われたり、教わったり、感銘を受けたりした言葉の場合ですから、ここで言っている内容とは違いますね。では、続きをみてみましょう。

詩子アナ:「사랑하던 그 사람이여!」が繰り返されています。

歌樽先生:これはどんな意味ですか。

詩子アナ:「愛していたその人よ!」ですか?

歌樽先生:直訳するとそうなりますが、「その人」とか「あの人」は詩の日本語の訳語としては疑問が残りますね。では関連した問題を出しましょう。

第26問:この「그 사람」と最も関連のある言葉は次の内どれでしょうか。
1)이름 2)허공 3)심중 4)말

詩子アナ:「사랑:愛」は選択肢にないのですか。

歌樽先生: 皐復(고복)儀式であることを思い出しましょう。

詩子アナ:ああ、なるほど。そういうことですか。