第5回 題目:身土不二(신토불이:シントブリ)
地産地消 だけでは尽きぬ 身土不二(NO44)
「身土不二」は本来「自分の生まれた土地で作られた農産物を食べるのが体に最も良い」といった考え方を
言うようですが、輸入農産物から韓国の農産物を守る運動とも結びついて、大きな社会運動となりました。
日本では「地産地消」という言葉が定着して来ました。都内には地方の農産物や物品を売る場所も出来ています。地方では観光スポットとなっている所もあるようです。
「身土不二 地に足つけて村おこし(NO4)」のように、この句はこうしたさまざまな動きを「・・だけでは
尽きぬ」と詠っています。
身土不二 生まれた場所とのコミュニケーション(NO20)
食べてみると自分の生まれ故郷のものでした。都会に出てきてからずいぶん経って、久しぶりに故郷のことを
思ってみると、山や川、畑や田んぼなどが思い出されます。
家族のこと、友達のこと、飼っていた犬や猫のこと、こんなことを考えていることも、食べるだけでは終わら
ないコミュニケーションの場と感じているのでしょう。
欠かせぬわ 人に全てに 身土不二(NO3)
この句は自分のことを歌ったというよりも、「身土不二」を叫ばなくてはならない人たちの抑えがたい気持ちを代弁している歌のようです。
外国からの安い農産物と価格面で競争するのはほぼ不可能な現実があります。何を訴えるべきなのか、という究極の問に、「欠かせぬ」と「全て」で答えているように感じました。
こんな句も
身土不二 世界共通 愛国心(NO39)
韓国の「身土不二」、日本の「地産地消」、更にはインドの「スワデ-シー(「自国の」という意味から国産品愛用運動)」などを共通した「愛国心」と捉えて詠んだ句です。
「身土不二」が漢字4文字なので、全て漢字でかいてみたという試みでもあったようです。この他に、
身土不二 健康第一 地元味(NO18)
身土不二 健康大切 食文化(NO23)
などの句もありました。